今日はふたご座流星群の極大日です。
ふたご群のピーク時に観測できる流星数は一時間あたり80ほど。
今年はちょうど新月で月明かりが無く、絶好の観測条件となっています。
しかも、関東は今晩は冬晴れで雲一つありません。
問題は寒さです。
十分な防寒対策を施して明かりの無い場所で観測すればかなりの確率で流星を見ることができるでしょう。
無線では流星反射通信をするにはこのふたご群がやはりもっとも利用しやすい流星群です。
昔はこのふたご群のピークの晩、遅くまで6mで波を出していたものです。
一晩で数局と交信出来ました。
今は6mを運用する局数も減っている様ですのでどの位出来るのでしょうか?
かく言う私も波を出せる状態では無いので出来ないのですが・・・
それに今晩も仕事で空を見上げる時間もありません。
そこで、直接流星を観測せずとも、ネットを使った観測と言う方法をお教えします。
ライブカメラなどで最近では天文現象の画像をリアルタイムでネット上で見ることが出来たりします。
日食や月食などでは今年も行われました。
しかし、相手が流星ともなるとその明るさが極端に暗いためさすがにリアルタイムで画像を見ることは難しく、配信はされていない様です。
ただ、一部のスマートフォンでは有料のアプリで今晩に限り配信している様ですが、果たしてどの程度見ることが出来るかはなはだ疑問です。
ところで、流星観測はその姿を見るだけではなくて、音を聞く観測方法もあります。
それは無線を使う方法なのです。
先ほど出てきた流星反射通信は流星が電波を反射する事を利用した物ですが、逆にそれを利用して反射した電波の回数を数えると言う方法で観測するものです。
昔はFM放送を利用して行っていました。
遠くのFM局の電波をFMラジオで待ち構えて聞いていたのです。
ローカルのFM局が無い周波数で遠くのFM局からの電波をとらえようという物ですが、FMラジオから出るザーと言う雑音をずっと聞かねばならないという辛い作業でした
時代は変わって、今はFM局の数が増え、ローカルの局と周波数が重ならない遠くのFM局と言う条件が難しくなってしまいました。
そこで今はアマチュア無線の電波を使い流星観測専用の電波の発射が365日24時間体制で行われています。
福井工業高等専門学校のJA9YDB福井高専電波研究会(代表:前川公男氏)が出していて、この電波を日本各地で常時受信体制をとって観測しています。
周波数は53.750MHzで、その周波数を聞く事が出来る受信機とアンテナがあれば誰でも利用可能です。
この場合受信機に張り付いてヘッドホンで聞いても良いのですが、やはりノイズをずっと聞かされると言うのはFM放送を利用していたときと同じです。
そこで、今はパソコンという便利なもので自動で観測するという方法がとられています。
そのソフトウェアは公開されていて誰でも利用可能です。
そして、この観測データがネット上で公開されていて、見ることができるのです。
その一つとしてひたちなか市での観測データのアドレスをお教えします。
http://nsn-net.plala.jp/users/hro/live/hroview.cgi
観測データの見方はこちら
http://www.earthrize.net/rnote.php?u=hro/hro_obs.htm
一応画像にはなっていますが、単なるデータですので流星に関して学術的に興味が無いと面白みはないかもしれません。
しかし、これも流星観測の立派な一方法であるということは覚えておくと損は無いでしょう。
例に、日付が変わった14日0時30分から40分までのデータをお見せします。
この10分間で27のエコーをカウントしていて、やはりかなりの観測数で、相当数の流星が流れています。
過去データを見ると、前日の同じ時間ではカウント数が7ですのでそれと比べると顕著です。
そして13日の午後11時過ぎ頃からカウント数が増えています。
夜中12時を過ぎると地球が公転する進行方向に観測点が向くことになるので、流星の流れる数は一般的に多くなるのがこれからも判ります。
明日、会社でふたご座流星群の話になったとして、他の人がやっていない方法で観測したといえば話のネタにはなると思います。(笑)